讃岐うどんはるしん
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第3回 こだわりのだし。

讃岐うどんは麺の腰が命です。それと同時にうどんを食べるのに醤油であり、付けだしであり、かけだしであり、麺になんらかのだしが必要です。讃岐うどんは、基本的に浪花のうどんより、あらゆるバラエティーのうどんの食べ方があります。関西にない讃岐うどんを知って頂く上で、うどんだしに対して舌の肥えている関西人に違和感なく食べていただくには、中途半端なだし作りでは勝負できないと、確信していました。
関西風うどんだしの基本は、きつねうどんに代表されるように、こくのある甘口です。それに対し讃岐のうどんだしはどちらかというと辛目なんです。そこで、すぎしんでは、関西の地で店を構える以上、讃岐の麺のおいしさを知ってもらうためには、讃岐の腰がある麺作りと同時に、関西人の舌に合うすぎしん特製、讃岐風浪花だしを作り、麺とだしの調和を関西のお客様に楽しんで頂くことを基本にしました。
かけだしにしろ、つけだしにしろ、白だしと本返しの合わせにより味が決まります。だしのおいしい店という評判を獲得すべく、出店前まで素材の発掘、配合の模索に時間を割き、特に一度決めたすぎしんの味は頑固に守り抜く覚悟で臨んだため、だしの味作りには相当の時間を費やしました。

 
 

【白だしについて】

(かけ用白だし)
すぎしんのかけ用白だしは、いりこのかおりをあまり前面に出さないよう関西風味8:讃岐風味2の感覚でブレンド、利尻昆布のかおりと、うるめのまろやかな味をベースに、花鰹で浪花風味に近いだしに仕上げています。また、炊き込み御飯、おでんにもこのだしを使用しています。かけだしは新鮮さが必要です。朝一番に仕込み余っただしはその日に廃棄処分します。

 (付け麺用白だし)
付け麺用だしはすぎしんだしの基本です。釜揚げ、ざる、ぶっかけ各種、てんぷらのつけだしと、メニューの大半にこの白だしが使用されています。この付けだしについては利尻昆布、いりこ、うるめの3種類のみで作り上げており、讃岐だしに近く、関西風味2:讃岐風味8の感覚でブレンド、讃岐麺のつけだしに近い仕上げになっています。

【本返しについて】

本返しに必要な、醤油、みりん、砂糖。特に醤油メーカー、みりんメーカーの選定には時間を割きました。本返しはその店の味を大きく左右するもので、その店固有の味を作り出します。本返しは作ってから使用するまで、最低1週間以上寝かせることにより、よりまろやかな味になります。当店では平均1ヶ月間寝かせた本返しを使用しています。

 (かけだし用本返し)
かけだし用本返しは淡口醤油、みりん、三温糖を合わせて作ります。淡口醤油は濃口醤油に比べ、塩分が多くその名の通り色合いは淡く、関西風かけだしの透明感を出すのに最適です。かけ用白だしと、この本返しを合わせることにより、まろやかでこくのあるかけだしになります。

 (つけだし用本返し)
つけだし用本返しは濃口醤油、みりん、三温糖を合わせて作ります。濃口醤油の塩分は淡口醤油に比べ少なめで、つけだし用の風味をかもし出すには最適です。つけ用白だしとあわせ、1〜2日冷蔵庫で寝かせたものがまろやかな味になります。

ところで、皆さんはかけうどんの麺とだしの材料原価がどのくらいするものかご存知でしょうか?少々の差異はあるものの、だし材料原価:うどん材料原価=2:1と考えて頂いてほぼ間違いありません。当然うどん材料にはうどん打ちの労力が含まれていませんが、それだけきっちりとしたただしを取ると高いものになるんです。

うどん屋のおやじにとって、かけだしであれ、つけだしであれ、だしをおいしそうに飲んでもらっているお客様の顔が見れるときほど、うどん屋をやってよかったなと思う時はありません。また、かけうどん、または釜揚げ単品を頼まれるお客様には緊張感が走ります。麺とだしのみの味をじっくり見られるわけで、そのお客様がおいしかったといっていただける時も同じ思いなんです。

 
   
 
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