【うどん打ち】
"おいしいうどん"とは何でしょうか?
- 原材料の自然な味が生かされている。
- 茹であがり直後の麺の艶と滑らかな舌ざわり。
- もちっとしてやわらかく、しかも腰が強い。
他に微妙な言い表し方はあると思いますが、ほぼ讃岐麺の特徴を言い表したものです。
うどん打ちはその日その日により、気候条件、麺打ち環境条件、麺打ち職人の体調等、環境が微妙に異なります。この店の麺は毎日味が違うといわれては当然話になりません。
昔は春夏秋冬、うどんの品質を一定に保つ手法として、「土三寒六」という塩加減のいい伝えがありますが、今は、原材料の品質の一定化及び、計量機器、熟成庫等、手打ち作業の補助設備の先進化により、より安定した麺が打てるようになりました。
うどん打ちの工程は大きく分けて以下の手順になります。
計量⇒粉合わせ⇒一次熟成⇒大玉作り⇒踏込み⇒団子作り⇒本熟成⇒伸ばし⇒切込み
細部については店により差異がありますので申しませんが、
@粉合せ作業。
ふるいにかけた粉に塩水を合せ、人力で全体が均一なそぼろ状態に なるまで、こね合わせます。
A 足踏み作業
この作業は機械に任せる訳にはいきません。大玉を踏込むのに1時間(約1万歩)程度の時間を要しますが、麺生地の踏始めと踏終わりの弾力変化は、人力でしか感じ取れない微妙な作業なんです。
この作業を含めて、麺作りには計量から切込みまで丸1日以上の時間が必要です。
最初にも申しましたが、うどんの材料原価は知れたものです。しかしながら、讃岐うどんに仕上げる過程の中で、どれだけ手間ひまがかかってるかが、本当に"おいしいうどん"の価値を評価して頂けるか否かではないかと考えています。
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